風邪と下痢は小さい子供の病気の両横綱ですが、どちらもそうでないのに異常、あるいは病気とされているきらいがあります。
というのは、風邪でないものを「風邪」、下痢でないものを「下痢」と思い込んで心配しているご家族の方が多いという事です。 それで一番大事なのは、下痢でないものの見分け方です。
見分け方をお話する前に、「下痢とは何か」という事をはっきりさせておきましょう。 「下痢」とは、普段より便が非常に軟らかくなり、回数も普段より多くなる事です。
見分け方の第一ポイントは、普段から便をよく見ておくという事です。
健康な時の便は、どんな色をしているか、どんな臭いか、どの程度の固さか、粘液などがどの程度混じっているか、1日の回数は何回か、 などをよく知っておく事です。
これらの点には個人差がありますので、隣りのお子さんなどと比べる必要はなく、自分の子供が健康な時には、 どんな便をしているのかを覚えておけば良いのです。 そして、これらの点がどう変わったか、たとえば、回数が特に増えた、固さが普段よりかなり軟らかい、色もいつもと違う、変な臭いがある、 普段みられないものも混じっている、などという事であれば、その時は「下痢ではないか!?」と考えた方がよいでしょう。
下痢の診断には便の状態を見分ける事が一番大切ですから、毎日便を見ておく事、そしておかしいなと思ったら、 必ずその便を持っていってお医者さんにみてもらう事、せっかく持っていったのに見てくれない先生は余り信用しない方がよいなどがポイントになります。
第二には機嫌の善し悪しに注意する事です。これは下痢に限った事ではありませんが、機嫌がよくニコニコしている時は病気ではないか、 たとえ病気だとしても重いものではないという事を忘れないようにしましょう。
機嫌が良く、元気もあり、食欲も普段と変わらず、よく眠っていれば、まず大した病気ではありません。 たとえ下痢をしても、なにも手当てをしなくてもよい単一病候性下痢症という程度の事でで、様子を見ておけばよいでしょう。
第三に気をつける事は下痢以外の症状があるかどうかという点です。
重い下痢であれば熱が出る、吐く、お腹が痛い、そして更に進めば脱水症(体の中の水分が不足になった状態)の症状が出るなど、 必ずいろいろな下痢以外の症状を伴いますので、このような時はすぐに受診して下さい。
下痢の手当てで一番大切なのは水分を十分に与える事です。
これさえやっておけば重症になる事はあまりありません。 下痢の治療で次に大事な事は、食事療法です。これは下痢の状態、時期、栄養方法などによっていろいろ違いますので、 ここで簡単に説明するわけにはいきませんが、これは必ず受診した先生に尋ねて下さい。
下痢という診断をして食事についての指導をしてくれないお医者さんはあまり信用しない方がよいでしょう。 ただ忙しいお医者さんは、聞かなければ知っているものとして話してくれない事がありますので、必ず聞くようにしましょう。